東大話法 なのはな



規則 1: 自分の信念ではなく、自分の立場に合わせた思考を採用する。
規則 2: 自分の立場の都合のよいように相手の話を解釈する。
規則 3: 都合の悪いことは無視し、都合のよいことだけ返事をする。
規則 4: 都合のよいことがない場合には、関係のない話をしてお茶を濁す。
規則 5: どんなにいい加減でつじつまの合わないことでも自信満々で話す。
規則 6: 自分の問題を隠すために、同種の問題を持つ人を、力いっぱい批判する。
規則 7: その場で自分が立派な人だと思われることを言う。
規則 8: 自分を傍観者と見なし、発言者を分類してレッテル貼りし、実体化して属性を勝手に設定し、解説する。
規則 9: 「誤解を恐れずに言えば」と言って、嘘をつく。
規則 10: スケープゴートを侮蔑することで、読者・聞き手を恫喝し、迎合的な態度を取らせる。
規則 11: 相手の知識が自分より低いと見たら、なりふり構わず、自信満々で難しそうな概念を持ち出す。
規則 12: 自分の議論を「公平」だと無根拠に断言する。
規則 13: 自分の立場に沿って、都合のよい話を集める。
規則 14: 羊頭狗肉。
規則 15: わけのわからない見せかけの自己批判によって、誠実さを演出する。
規則 16: わけのわからない理屈を使って相手をケムに巻き、自分の主張を正当化する。
規則 17: ああでもない、こうでもない、と自分がいろいろ知っていることを並べて、賢いところを見せる。
規則 18: ああでもない、こうでもない、と引っ張っておいて、自分の言いたいところに突然落とす。
規則 19: 全体のバランスを常に考えて発言せよ。
規則 20: 「もし◯◯◯であるとしたら、お詫びします」と言って、謝罪したフリで切り抜ける。
安冨先生も言及している通り、これらは、東大特有のものではなく、「東大関係者が抜群に上手い」ということで「東大話法」だそうである。程度の差はあれ、お偉いさんはだいたいこんなもんだ。

「東大話法」という新たな命名をしなくとも、「アカデミックディベートの戦術」そのもののような気もするけど。
自分がやらかさないよう、気を付けよう。あ、「天地明察」批判ですでにやらかしてる?


萩尾先生、お久しぶりです。電車で読んで、ちょっとうるっときてしまってやばかった。

— posted by nitobe at 10:46 pm   commentComment [0] 

冲方丁『天地明察』は『伊能忠敬測量隊』の流用


佐藤賢一先生のタイトルをパクってみた。

====単行本「天地明察」第12版P174L8より引用
 中間たちが距離を測るための間縄を張り巡らせ、一尺鎖をじゃらじゃら鳴らしながら観測器
具の設置場所に見当をつける。また従者たちがそれぞれ特異な道具を携え、準備にあたる。
 後世、彎窠羅針と呼ばれることになる、羅針盤を杖の先につけ、あらゆる傾斜面でも正確に
方角を測れるよう工夫した道具を複数用いて、方角誤差を修正する。十間ごとに梵天と呼ばれ
る紙切れを何枚もつけた竹竿を目印に立てる。小象限儀という、円を四分の一にした、四半円
形の測定具で値を出し、割円対数表という勾配を平面に置き換えるための算術表に照らし合わ
せ、勾配による誤差を修正する。【以下略】

間縄、一尺鎖、彎窠羅針、梵天、小象限儀、いずれも、地形を測る道具である。北極出地には不要である。勢い余ってパクリすぎである。特に、(明記すらしていない)参考文献が、内法一尺の鉄鎖彎窠羅針は伊能忠敬のオリジナルとしているのに、140年前に現存させてしまう強引さ。伊能忠敬がパクったとでも言いたいのだろうか?そもそも「彎窠羅針」なんて変な言葉、伊能忠敬関連文書にしか出てこない。一応、「後世~呼ばれることになる」と弱腰、「一尺鎖」という単語は造語(フィクション)の様だが。パクリ疑惑解消の布石か?「帰国子弟だから知りませんでした」といういつぞやの言い逃れはできない。

名称はどうあれ、140年も未来の品物が出てくる時点でアウトだ。既に都市伝説になっている、TVドラマ水戸黄門に腕時計|電柱|電車|スーツのおっさん・・・etc.etc.の世界だ。「後世F15と呼ばれることになる戦闘機が明治5年の東京の空を飛ぶ」という記述は、SF以外の何物でもない。これはこれで「あり」だけどね。「維新自衛隊」・・・思えば「戦国自衛隊」も角川だった。得意だなぁ角川。

それはさておき、移動用の中象限儀は、正確な子午線と水平・垂直が保たれていればよい。正確に子午線を出すには太陽の南中を観測しなければならないので、前日以前現地入りが鉄則だ。午後到着して段取りして観測する場合は羅針盤による簡易計測となる。彎窠羅針は精度10分(十分じゃないよ)なので、精度1分の中象限儀の調整には精度不足だ。簡易計測とはいえ、もうちょっと精度の高い大型の羅針盤を使おうよ。水平は「水盛り」、垂直は「下げ振り」で確保できる。江戸時代の町場の大工でもできる。ひょっとしたら象限儀自体に水を入れるための溝が掘ってあった可能性もある。大象限儀だとしても何日もかけて子午線と水平を念入りに調整するだけだ。土地は傾斜していないことに越したことはないが、万一傾斜していても建造物は水平・垂直に建てることができる。

梵天を立てて小象限儀で傾斜を測り割円(八線)対数表で平面に置き換えるという作業は、地図作成に必要なプロセスであって、象限儀設置には何の関係もない標高補正であれば、道中ずっと計測してこなければならない。現場に着いてあわてて計測しても、その場所の傾斜しかわからない。水平は水を張れば確保できる。斜めに建てて水平補正計算するバカはいない。

(6/12追記:北極出地に高度補正は不要。象限儀の子午線、水平、垂直の調整が正確なら、北極星の高度がその場所の緯度。)

春海一行は、地図も作っていた!という落ちかな?それにしては、道中だらだら歩いているだけだったよね。

実際、地理も測っている記述なのだが、
====単行本「天地明察」第12版P182L18より引用
 建部が言った通り、中間たちが率いる別の隊によって道中の距離が測定されながら移動が行われた。
====単行本「天地明察」第12版P189L2より引用
 春海たちは東海道を進み、浜松でいったん二隊にわかれて地理を測り誤差を出来る限り少な
くする努力が行われた。【云々】

本隊の14人の他に別働隊があったのか、本隊を分離したのかあやふやだが、やはり地図を作る話だ。距離測定の緯度、傾斜分の抽出データが天測データの補正に使えるほどの精度があったのかな?北極出地で各地の正確な緯度を測定し、地形・距離などの測量結果の誤差の補正を行うというなら話はわかる。天地明察ではなく本末転倒である。

ちなみに「割円(八線)対数表」はその名の通り「数表」であり、「算術表」などではない。どこにも「」は書かれていない。

映画でも豪華な測地ショウが観られるのかな?映画館で爆笑しているおやじがいたら、それは私です。不謹慎?

 

— posted by nitobe at 09:58 pm   commentComment [0] 

図説 伊能忠敬の地図をよむ


冲方丁『天地明察』は『伊能忠敬の地図をよむ』の流用か?…… (佐藤賢一先生)2010-09-16 の検証その2。


参考文献に明記していないが、明らかな流用がある。「北極出地」の章はこれらの文献をもとに構成されている。あ、言っちゃった。俺、武士じゃぁねぇし。

 

— posted by nitobe at 05:12 pm   commentComment [0] 

 

伊能忠敬測量隊


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伊能忠敬測量隊Link

  • 情報取得失敗



冲方丁『天地明察』は『伊能忠敬の地図をよむ』の流用か?…… (佐藤賢一先生)2010-09-16 の検証その1。

これはひどい!真っ黒。武士の情けじゃ、皆まで言うまい。

====以下「天地明察」文庫本(上)初版P203L12より引用
・・・象限儀が設置された。

移動用は象限儀のはずだが・・・。象限儀は天文台用の建築物の様ですよ。パクるならちゃんと読んで、きちんとパクってもらいたいものだ。はっ?毎日移築していた・・・それはご苦労様です。

====以下「伊能忠敬測量隊」P61L18より引用
                         ・・・象限儀自体は古くからある機器だが間重富らは
角度を読み取る目盛の部分を工夫し、現在でいう対角線目盛を採用し、角度で一分(一度の六〇分の一)まで
読み取ることができた。
                                            (嘉数次人)

西暦1800年の最先端ハイテク機器でこの程度である。従って、次の記述は誤りである。

====以下「伊能忠敬測量隊」P61L18より引用
しばらくして、子午線儀係が南中直前の注意を促す。「勾陳第三星、南中間近」
隊員に緊張が走る。
子午線儀係「勾陳第三星南中」
象限儀係「高度、四十五度〇九分一二秒」
記録係「勾陳第三星、四十五度〇九分一二秒。記録しました。」
                                       (嘉数次人、渡辺一郎)

どっかで見たぞ、この光景。

一分までしか読み取れないのだから、一二秒がわかるはずもない。百歩譲って、目盛間の目測をしたとしても10秒単位がせいぜいだ。ましてや、西暦1661年の機器で秒まで読み取れるわけがない。そもそもこのクラスの象限儀が1661年の日本に存在したかどうかもあやしいところだ。おまけに、間違えているところをパクってどうする。フィクションだからいいか。タイムパラドックスもんだったんだね。「天地明察」

単行本「天地明察」を、国内SFコーナーに配置した大手某書店の担当者の慧眼に感服。

 

— posted by nitobe at 11:45 am   commentComment [0] 

(単行本)天地明察 「刀」


第二版から第十一版までの間に変更が加えられている。

====以下単行本初版P45L10より引用
 それなら、ある日突然、己の体重の三分の一にも等しい(春海が実際に量ったところ、正
確には三分の一よりもっと重かった)などを抱えるようなことにはならなかった。
====以下単行本第12版P45L10より引用
 それなら、ある日突然、己の体重の十三分の一にも等しい二刀(春海が実際に量ったところ、
正確には十三分の一よりもっと重かった)などを抱えるようなことにはならなかった。

文庫は第十二版と同様。

江戸時代の方々は己の体重を認識していたのだろうか?タニタのヘルスメーターでも存在したんだろうか?

 

— posted by nitobe at 01:00 am   commentComment [0] 

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